電験三種 平成30年度(2018) 電力 問11 過去問解説
地中送電線路に使用される各種電力ケーブルに関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- (1) OFケーブルは,絶縁体として絶縁紙と絶縁油を組み合わせた油浸紙絶縁ケーブルであり,油通路が不要であるという特徴がある。給油設備を用いて絶縁油に大気圧以上の油圧を加えることでボイドの発生を抑制して絶縁強度を確保している。
- (2) POFケーブルは,油浸紙絶縁の線心3条をあらかじめ布設された防食鋼管内に引き入れた後に,絶縁油を高い油圧で充てんしたケーブルである。地盤沈下や外傷に対する強度に優れ,電磁遮蔽効果が高いという特徴がある。
- (3) CVケーブルは,絶縁体に架橋ポリエチレンを使用したケーブルであり,OFケーブルと比較して絶縁体の誘電率,熱抵抗率が小さく,常時導体最高許容温度が高いため,送電容量の面で有利である。
- (4) CVTケーブルは,ビニルシースを施した単心CVケーブル3条をより合わせたトリプレックス形CVケーブルであり,3心共通シース形CVケーブルと比較してケーブルの熱抵抗が小さいため電流容量を大きくできるとともに,ケーブルの接続作業性がよい。
- (5) OFケーブルやPOFケーブルは,油圧の常時監視によって金属シースや鋼管の欠陥,外傷などに起因する漏油を検知できるので,油圧の異常低下による絶縁破壊事故の未然防止を図ることができる。
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正解は(1)
解説
【考え方】(1)〜(5) を1つずつ確かめます。
ポイント:OFケーブルは、ケーブルの中に油の通り道(油通路)があり、外から油を送りこんで圧力をかけています。
■1 (1) OFケーブル
紙と油で絶縁しています。油に圧力をかけるため、ケーブルの中に油通路が必要です。
「油通路が不要」は誤りです。
圧力でボイド(すき間の空気のあわ)ができるのを防ぐ点は正しいです。
■2 (2) POFケーブル
鋼管の中に3本の線心を通し、高い圧力の油をつめたものです。
鋼管なので、地盤沈下や外からのきずに強く、磁気をさえぎる効果も高いです。正しいです。
■3 (3) CVケーブル
架橋ポリエチレン(熱に強いプラスチック)で絶縁します。
誘電率と熱のこもりやすさが小さく、高い温度まで使えるので、たくさん電流を流せます。正しいです。
■4 (4) CVTケーブル
1本ずつ外側をおおった CV ケーブル3本を、より合わせたものです。
すき間から熱が逃げやすく、電流を多く流せて、接続の作業もしやすいです。正しいです。
■5 (5) 油圧の監視
OF・POFケーブルは油の圧力をいつも見ているので、油もれにすぐ気づけて、事故を防げます。正しいです。
答えは(1)ピヨ。
出典:平成30年度(2018) 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)電力 問11