電験三種 平成30年度(2018) 電力 問12 過去問解説
変圧器のV結線方式に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- (1) 単相変圧器2台で三相が得られる。
- (2) 同一の変圧器2台を使用して三相平衡負荷に供給している場合,Δ結線変圧器と比較して,出力は $\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ 倍となる。
- (3) 同一の変圧器2台を使用して三相平衡負荷に供給している場合,変圧器の利用率は $\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ となる。
- (4) 電灯動力共用方式の場合,共用変圧器には電灯と動力の電流が加わって流れるため,一般に動力専用変圧器の容量と比較して共用変圧器の容量の方が大きい。
- (5) 単相変圧器を用いたΔ結線方式と比較して,変圧器の電柱への設置が簡素化できる。
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正解は(2)
使う公式
V結線の出力 $P_{\mathrm{V}} = \sqrt{3}P$、Δ結線の出力 $P_{\Delta} = 3P$(P:変圧器1台の容量[kV·A])
解説
【考え方】V結線は、Δ結線の3台のうち1台をぬいて、2台で三相をつくる方法です。(1)〜(5) を1つずつ確かめます。
■1 (1) 2台で三相
2台で三相が得られます。正しいです。
■2 (2) Δ結線とくらべた出力
V結線で出せるのは $\sqrt{3}P$、Δ結線は $3P$ です。
$\dfrac{\sqrt{3}P}{3P} = \dfrac{1}{\sqrt{3}} \fallingdotseq 0.577$ 倍
$\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ 倍ではありません。誤りです。
■3 (3) 利用率
利用率は「出せる出力 ÷ 2台分の容量」です。
$\dfrac{\sqrt{3}P}{2P} = \dfrac{\sqrt{3}}{2} \fallingdotseq 0.866$ 正しいです。
■4 (4) 電灯動力共用方式
電灯(単相)と動力(三相)の両方に使う共用変圧器には、両方の電流が流れます。
なので、容量を大きくします。正しいです。
■5 (5) 電柱への設置
2台ですむので、電柱にのせる作業が簡単になります。正しいです。
答えは(2)ピヨ。
出典:平成30年度(2018) 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)電力 問12