電験三種 平成25年度(2013) 機械 問10 過去問解説

問10 《電動機応用(はずみ車の運動エネルギー)》
電動機ではずみ車を加速して,運動エネルギーを蓄えることを考える。 まず,加速するための電動機のトルクを考える。加速途中の電動機の回転速度を $N$[min⁻¹]とすると,そのときの毎秒の回転速度 $n$[s⁻¹]は①式で表される。 (ア)……① この回転速度 $n$[s⁻¹]から②式で角速度 $\omega$[rad/s]を求めることができる。 (イ)……② このときの電動機が1秒間にする仕事,すなわち出力を $P$[W]とすると,トルク $T$[N・m]は③式となる。 (ウ)……③ ③式のトルクによってはずみ車を加速する。電動機が出力し続けて加速している間,この分のエネルギーがはずみ車に注入される。電動機に直結するはずみ車の慣性モーメントを $I$[kg・m²]として,加速が完了したときの電動機の角速度を $\omega_0$[rad/s]とすると,このはずみ車に蓄えられている運動エネルギー $E$[J]は④式となる。 (エ)……④ 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
  1. (1) (ア)$n = \dfrac{N}{60}$,(イ)$\omega = 2\pi \times n$,(ウ)$T = \dfrac{P}{\omega}$,(エ)$E = \dfrac{1}{2}I^2\omega_0$
  2. (2) (ア)$n = 60N$,(イ)$\omega = \dfrac{n}{2\pi}$,(ウ)$T = P\omega$,(エ)$E = \dfrac{1}{2}I^2\omega_0$
  3. (3) (ア)$n = \dfrac{N}{60}$,(イ)$\omega = 2\pi \times n$,(ウ)$T = P\omega$,(エ)$E = \dfrac{1}{2}I\omega_0^2$
  4. (4) (ア)$n = 60N$,(イ)$\omega = \dfrac{n}{2\pi}$,(ウ)$T = \dfrac{P}{\omega}$,(エ)$E = \dfrac{1}{2}I^2\omega_0$
  5. (5) (ア)$n = \dfrac{N}{60}$,(イ)$\omega = 2\pi \times n$,(ウ)$T = \dfrac{P}{\omega}$,(エ)$E = \dfrac{1}{2}I\omega_0^2$
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正解は(5)
使う公式
毎秒の回転数 $n = \dfrac{N}{60}$ 角速度 $\omega = 2\pi n$ 出力とトルク $P = \omega T$ 回転体のエネルギー $E = \dfrac{1}{2}I\omega^2$(I:慣性モーメント[kg·m²]、ω:角速度[rad/s])
解説
【考え方】回転の速さ → 角速度 → トルク → エネルギーと、順に式をつなげます。 ■1 毎秒の回転数 (ア) 1分は60秒なので、毎秒の回転数は60で割ります。→ (ア) $n = \dfrac{N}{60}$ ■2 角速度 (イ) 1回転は $2\pi$ ラジアンなので、回転数に $2\pi$ をかけます。→ (イ) $\omega = 2\pi \times n$ ■3 トルク (ウ) 出力はトルクと角速度のかけ算 $P = \omega T$ です。 T について解きます。→ (ウ) $T = \dfrac{P}{\omega}$ ■4 運動エネルギー (エ) 回るものの運動エネルギーは、まっすぐ動くものの $\dfrac{1}{2}mv^2$ と同じ形です。 m が I に、v が ω に変わります。→ (エ) $E = \dfrac{1}{2}I\omega_0^2$ $\dfrac{1}{2}I^2\omega_0$ は、2乗する文字がちがいます。 答えは(5)ピヨ。
出典:平成25年度(2013) 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)機械 問10