電験三種 平成24年度(2012) 電力 問7 過去問解説
送電線の送電容量に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- (1) 送電線の送電容量は,送電線の電流容量や送電系統の安定度制約などで決定される。
- (2) 長距離送電線の送電電力は,原理的に送電電圧の2乗に比例するため,送電電圧の格上げは,送電容量の増加に有効な方策である。
- (3) 電線の太線化は,送電線の電流容量を増すことができるので,短距離送電線の送電容量の増加に有効な方策である。
- (4) 直流送電は,交流送電のような安定度の制約がないため,理論上,送電線の電流容量の限界まで電力を送電することができるので,長距離・大容量送電に有効な方策である。
- (5) 送電系統の中性点接地方式に抵抗接地方式を採用することは,地絡電流を効果的に抑制できるので,送電容量の増加に有効な方策である。
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正解は(5)
解説
【考え方】(1)〜(5) を1つずつ確かめます。「送電容量を増やす方法かどうか」がポイントです。
ポイント:送電できる電力(安定度の限界) $P = \dfrac{V_{\mathrm{s}} V_{\mathrm{r}}}{X}\sin\delta$(V_s・V_r:送電端・受電端の電圧、X:線路のリアクタンス、δ:電圧の位相の差)
■1 (1) 送電容量の決まり方
電線に流せる電流や、安定して送れる限界(安定度)で決まります。正しいです。
■2 (2) 電圧の格上げ
式のとおり、電力は電圧の2乗に比例します。電圧を上げるのは有効です。正しいです。
■3 (3) 電線を太くする
流せる電流が増えます。短い送電線で有効です。正しいです。
■4 (4) 直流送電
直流には安定度の問題がないので、長距離・大容量に向いています。正しいです。
■5 (5) 抵抗接地
抵抗接地は、地絡(電線が地面とつながる事故)のときの電流をおさえる方法です。
送電容量を増やす方法ではありません。誤りです。
答えは(5)ピヨ。
出典:平成24年度(2012) 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)電力 問7