電験三種 令和8年度(2026) 上期 法規 問7 過去問解説
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述である。
a)逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は,逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために,受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く)を施設すること。ただし,次の①及び②に適合する場合は,この限りでない。
①逆変換装置の交流出力側で直流を検出し,かつ,直流検出時に交流出力を(ア)する機能を有すること。
②次のいずれかに適合すること。
・逆変換装置の直流側電路が(イ)であること。
・逆変換装置に(ウ)を用いていること。
b)分散型電源の連系により,一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が,当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは,分散型電源設置者において,限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし,(エ)の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は,この限りでない。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- (1) (ア)停止 (イ)中性点接地式電路 (ウ)高周波変圧器 (エ)低圧
- (2) (ア)抑制 (イ)中性点接地式電路 (ウ)高周波チョッパ (エ)高圧
- (3) (ア)停止 (イ)非接地式電路 (ウ)高周波変圧器 (エ)高圧
- (4) (ア)停止 (イ)非接地式電路 (ウ)高周波変圧器 (エ)低圧
- (5) (ア)抑制 (イ)非接地式電路 (ウ)高周波チョッパ (エ)低圧
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正解は(4)
解説
【考え方】太陽光発電などをインバータで電力会社の線につなぐ(系統連系)ときのきまりです(解釈 第221条:直流流出防止変圧器、第222条:限流リアクトル等)。
■1 なぜ変圧器を入れるのか
逆変換装置(インバータ)は、太陽電池などの直流を交流に変える装置です。
直流が電力会社の線に流れ出ると、変圧器などの機器に悪い影響が出ます。
そこで、ふつうは間に変圧器を入れて、直流をさえぎります。
■2 (ア) 変圧器を省く条件①
直流を見つけたら、交流の出力を止める(停止する)機能が必要です。→ (ア) 停止
「抑制(少なくする)」では、直流の流出を止めきれません。
■3 (イ)(ウ) 変圧器を省く条件②
直流側の電路が、大地につながっていない非接地式電路であること。→ (イ) 非接地式電路
または、インバータの中に高周波変圧器(高い周波数で働く小さな変圧器)を使っていること。→ (ウ) 高周波変圧器
「中性点接地式電路」は大地につながっているので、条件に合いません。
■4 (エ) 限流リアクトルがいらない場合
限流リアクトルは、短絡電流(ショートしたときの大電流)をおさえる装置です。
低圧の系統にインバータでつなぐ場合は、短絡電流がほとんど増えないので、いりません。→ (エ) 低圧
答えは(4)ピヨ。
出典:令和8年度(2026) 上期 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)法規 問7