電験三種 令和3年度(2021) 電力 問12 過去問解説

問12 《配電(単相3線式)》
単相3線式配電方式は,1線の中性線と,中性線から見て互いに逆位相の電圧である2線の電圧線との3線で供給する方式であり,主に低圧配電線路に用いられる。100/200 V 単相3線式配電方式に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
  1. (1) 電線1線当たりの抵抗が等しい場合,中性線と各電圧線の間に負荷を分散させることにより,単相2線式と比べて配電線の電圧降下を小さくすることができる。
  2. (2) 中性線と各電圧線の間に接続する各負荷の容量が不平衡な状態で中性線が切断されると,容量が大きい側の負荷にかかる電圧は低下し,反対に容量が小さい側の負荷にかかる電圧は高くなる。
  3. (3) 中性線と各電圧線の間に接続する各負荷の容量が不平衡であると,平衡している場合に比べて電力損失が増加する。
  4. (4) 単相 100 V 及び単相 200 V の2種類の負荷に同時に供給することができる。
  5. (5) 許容電流の大きさが等しい電線を使用した場合,電線1線当たりの供給可能な電力は,単相2線式よりも小さい。
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正解は(5)
解説
【考え方】単相3線式は、電圧線2本と中性線1本で、100 Vと200 Vの両方を送れる方式です。(1)〜(5)を1つずつ確かめます。 ■1 (1)(3)(4) 単相3線式の特徴 負荷を分けると電圧降下が小さくなります。正しいです。 負荷がかたよる(不平衡)と、中性線にも電流が流れて損失が増えます。正しいです。 100 Vと200 Vの両方を使えます。正しいです。 ■2 (2) 中性線が切れたとき 中性線が切れると、2つの負荷が 200 V に直列につながった形になります。 直列では抵抗の大きいほうに多くの電圧がかかります。 だから、容量の大きい側(抵抗の小さい側)の電圧が下がり、小さい側の電圧が上がります。正しいです。 ■3 (5) 1本あたりの電力 電流 I を同じにして比べます。 2線式:100 V × I を2本で送る → 1本あたり $\dfrac{100I}{2} = 50I$ 3線式(平衡):200 V × I を3本で送る → 1本あたり $\dfrac{200I}{3} \fallingdotseq 67I$ 3線式の方が大きいので、「小さい」は誤りです。 答えは(5)ピヨ。
出典:令和3年度(2021) 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)電力 問12