電験三種 令和8年度(2026) 上期 電力 問6 過去問解説

問6 《変電(V結線)》
変圧器のV結線方式に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
  1. (1) 同一の単相変圧器2台を使用して三相平衡負荷に供給している場合,変圧器の利用率は$\dfrac{\sqrt{3}}{3}$となる。
  2. (2) 電灯動力共用方式の場合,共用変圧器には電灯と動力の電流が加わって流れるため,一般に動力専用変圧器の容量と比較して共用変圧器の容量の方が大きい。
  3. (3) 単相変圧器2台で三相が得られる。
  4. (4) 同一の単相変圧器3台をΔ結線とした場合と比較すると,供給することのできる電力は$\dfrac{\sqrt{3}}{3}$倍となる。
  5. (5) 単相変圧器を用いたΔ結線方式と比較して,変圧器の電柱への設置が簡素化できる。
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正解は(1)
使う公式
V結線の出力 $P_{\mathrm{V}} = \sqrt{3}\,P$($P_{\mathrm{V}}$:V結線で送れる電力[kV・A]、P:変圧器1台の容量[kV・A]) 利用率 $\dfrac{\sqrt{3}\,P}{2P} = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$(2台分の容量のうち使える割合) Δ結線との比 $\dfrac{\sqrt{3}\,P}{3P} = \dfrac{\sqrt{3}}{3}$(3台のΔ結線にくらべた出力)
解説
【考え方】V結線は、単相変圧器2台で三相を送る方法です。「利用率」と「Δ結線との比」を取りちがえないようにします。 ■1 (1) 利用率 利用率は、設置した容量のうち、実際に使える割合です。 2台で $2P$ 設置して、$\sqrt{3}\,P$ 使えます。 $\dfrac{\sqrt{3}\,P}{2P} = \dfrac{\sqrt{3}}{2} \fallingdotseq 0.866$ $\dfrac{\sqrt{3}}{3}$ ではありません。→ 誤りです。 ■2 (2) 電灯動力共用方式 共用変圧器には、電灯(単相)と動力(三相)の電流が重なって流れます。 そのため、動力専用の変圧器より容量を大きくします。→ 正しいです。 ■3 (3) 2台で三相 単相変圧器2台で三相が得られます。→ 正しいです。 ■4 (4) Δ結線との比 3台のΔ結線は $3P$ 送れます。 $\dfrac{\sqrt{3}\,P}{3P} = \dfrac{\sqrt{3}}{3} \fallingdotseq 0.577$ 倍です。→ 正しいです。 ■5 (5) 電柱への設置 2台ですむので、3台使うΔ結線より電柱への取り付けが簡単です。→ 正しいです。 答えは(1)ピヨ。
出典:令和8年度(2026) 上期 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)電力 問6