電験三種 平成26年度(2014) 電力 問4 過去問解説

問4 《原子力発電(核分裂と連鎖反応)》
原子力発電に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
  1. (1) 現在,核分裂によって原子エネルギーを取り出せる物質は,原子量の大きなウラン(U),トリウム(Th),プルトニウム(Pu)であり,ウランとプルトニウムは自然界にも十分に存在している。
  2. (2) 原子核を陽子と中性子に分解させるには,エネルギーを外部から加える必要がある。このエネルギーを結合エネルギーと呼ぶ。
  3. (3) 原子核に何らかの外力が加えられて,他の原子核に変換される現象を核反応と呼ぶ。
  4. (4) ウラン $^{235}_{92}\mathrm{U}$ を $1\,\mathrm{g}$ 核分裂させたとき,発生するエネルギーは,石炭数トンの発熱量に相当する。
  5. (5) ウランに熱中性子を衝突させると,核分裂を起こすが,その際放出する高速中性子の一部が減速して熱中性子になり,この熱中性子が他の原子核に分裂を起こさせ,これを繰り返すことで,連続的な分裂が行われる。この現象を連鎖反応と呼ぶ。
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正解は(1)
解説
【考え方】核分裂は、ウランやプルトニウムの原子核が中性子を受けて2つに割れ、大きなエネルギーを出すことです。プルトニウムが自然界にあるかに注意します。 (1) 核分裂に使える物質はウラン、トリウム、プルトニウムです。 でも、プルトニウムは自然界にはほとんどありません。原子炉の中でウランから作られます。 「自然界にも十分に存在」は誤りです。 (2) 原子核をばらばらにするのに必要なエネルギーを、結合エネルギーといいます。正しいです。 (3) 原子核が別の原子核に変わる現象を核反応といいます。正しいです。 (4) ウラン235を1 g 核分裂させると、石炭数トン分の熱になります。正しいです。 (5) 核分裂で出た中性子が次の核分裂を起こし、それがくり返されるのが連鎖反応です。正しいです。 答えは(1)ピヨ。
出典:平成26年度(2014) 第三種電気主任技術者試験(電気技術者試験センター)電力 問4